こんにちは。奈良県2館目です。今日ご紹介する美術館はもしかしたら一番奈良っぽいかもしれません。外観は観光協会HPの写真からとったのですが、あきらかにわざとらしくシカが写っているのですね…と思ったら、本当にここシカだらけなんです。(たぶん、行かれた方は解ると思います…)
それでは早速。
このブログで紹介する美術館
東大寺ミュージアム
・開館:2011年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県観光協会より転載)
※鹿さん…
・場所
東大寺ミュージアム – Google マップ
1300年にわたるお寺の仏像や絵画を展示
・東大寺南大門のすぐそば、大仏殿からもほど近い位置にある「東大寺総合文化センター」の館内にある展示施設。東大寺の1300年にわたる歴史を仏像・絵画などの展示物で紹介。国宝・重要文化財に指定されているものも含め、東大寺の各お堂から集められた仏像など多数の文化財を展示。
さすがに国宝級のものが多くあるため残念ながらHPに画像は殆ど載っていませんでしたが、Youtubeの東大寺公式チャンネルに本ミュージアムの紹介動画がありましたので掲載しておきます。
展示室のご紹介
・東大寺ミュージアムでは、第1室から第5室まで、各部屋ごとにテーマが設けられており、見学者が分かり易く拝観できるよう工夫されているそうです。第1室のテーマは創建期の東大寺、第二室には重要文化財の千手観音菩薩立像などの仏像や、誕生釈迦、菩薩半跏像の彫刻、工芸品など。第3室は、奈良時代から鎌倉時代にかけての東大寺の彫刻や工芸品、第4室は東大寺の絵画、第5室は東大寺の歴史を伝える古文書や記録が多数展示。
(参考)「東大寺の歴史と美術」展示目録
第1室
・東大寺金堂の鎮壇具(ちんだんぐ)や伎楽面(ぎがくめん)などが展示。鎮壇具は、寺院がお堂を建設する時にその土地の神を鎮めて災いを避けるべく、建物の基礎の部分や仏像を安置するための須弥壇(しゅみだん)の下に入れる品のことを言うそうです。伎楽面は、古の日本で行われた仮面舞踏劇の伎楽に使用された仮面で、伎楽は7世紀初頭に朝鮮の百済から日本にもたらされた中国生まれの楽舞です。当時は仮面を着けた行列が楽器を鳴らしながら舞い、ユーモア溢れる芝居を演じたようです。
第2室
・重要文化財に指定されている千手観音菩薩立像や国宝の日光・月光菩薩立像、誕生釈迦、菩薩半跏像、重要文化材の持国天立像、多聞天立像など、重要文化財の千手観音菩薩立像が安置。千手観音菩薩立像の両脇には2メートルを超える国宝の日光・月光両菩薩立像を展示。
第3室
・東大寺の奈良時代から鎌倉時代までの彫刻や工芸品を展示。8世紀の聖武天皇による奈良の都の創建、平安時代末期から鎌倉時代初期の戦乱と復興など、長い歴史の中で時代とともに生み出された彫刻や絵画、書跡、工芸など数々が紹介されています。
第4室、第5室
・東大寺の聖教や数多くのみどころに溢れた絵画を展示。第5室には東大寺と奈良を伝える古文書や記録を展示。
(付録)東大寺の歴史
・そもそも東大寺ってどんな歴史があったのか…教科書で一度は習ったけど…さらさら言える人は少ないのでは。ということでおさらいも兼ねて年表記載しておきます。(更に詳しい歴史が知りたい方は…URL載せておきます)
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・741年 – 聖武天皇による国分寺建立の詔。
・743年 – 聖武天皇による大仏造立の詔。
・744年 – 甲賀寺において、大仏造立開始。
・745年 – 恭仁京から平城京へ遷都。
・752年 – 大仏開眼供養。
・755年 – 戒壇院建立。
・836年 – 空海、真言院を創建。
・855年 – 大仏の頭部落つ、同年修理。
・934年 – 西塔が落雷焼失。
・962年 – 南大門が倒壊。
・1000年 – 再建中の西塔が再び焼失。
・1031年 – 深覚、西院創建。
・1120年 – 大宰府の観世音寺、東大寺の末寺となる。
・1180年 – 平重衡による南都焼討。東大寺、興福寺は大被害。
・1185年 – 大仏落慶供養。
・1195年 – 東大寺総供養。
・1331年 – 後醍醐天皇、東南院、続いて末寺笠置寺へ潜幸。
・1362年 – 東塔が落雷焼失。
・1567年 – 東大寺大仏殿の戦い、大仏殿や大仏など東大寺大被害。
・1568年 – 山田道安による大仏頭などの修復、清玉による勧進はじまる。
・1583年 – 西大門が倒壊。
・1606年 – 中御門が焼失。
・1667年 – 二月堂焼失。
・1688年 – 公慶による大勧進、復興始まる。
・1692年 – 大仏開眼供養。
・明治元年(1868年) – 神仏分離令。
・明治5年(1872年) – 浄土宗に組込まれる。
・明治12年(1879年) – 大仏殿修造開始。
・大正4年(1915年) – 大仏殿修理落慶供養。
・昭和48年(1973年) – 昭和大修理開始。
・昭和55年(1980年) – 昭和大修理完了。
→これを並べて思ったのですが、東大寺って何回消失したり修復したりしているのでしょう…やはり文化財を後世に残すって簡単なようで大変なことのようです。(そもそも752年の大仏開眼から僅か100年で頭部落下…)
東大寺ミュージアム、奈良駅からもすぐです。ぜひ奈良観光に併せてご覧ください。
※情報サイト「東京アートファン」より転載(https://tokyoartfan.com/todaiji/)
追伸(奈良公園に鹿がたくさんいる理由)
・奈良公園は本来春日大社の境内。その春日大社の祭神、武甕槌命(タケミカヅチノミコト)は鹿島神社(茨城県)から神鹿に乗ってってやってきたと伝わるため、鹿は神の使いとして古くから手厚く保護されてきたそうです。現在も奈良の鹿は天然記念物として大切に保護されたくさんの鹿さんに会えるのだとか。
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