県の中心駅に隣接する「本をめぐるアート」が特徴の美術館 埼玉:うらわ美術館

アートな場所

こんにちは。皆さん、本は好きですか?
近ごろは活字文化が廃れてきたということも言われますが、紙でできた本は特有の温かみや作家の本にかける想いがにじみ出ているような気がします。本ブログも、「絵本とアート」ということであらかた全国の美術館をご紹介した後にでも、あらためて絵本をご紹介しようと考えていますが、赤ちゃんや子どもが読む絵本もやっぱり電子媒体よりも紙媒体の方が心に染み入るような気がしてなりません。(もちろん電子には電子の良さがありますが)

そんな本をめぐるアートが全国で珍しく収集、展示されている美術館をご存知でしょうか。しかも県の中心駅に隣接する大変立地も素晴らしい場所にあります。それでは早速。

このブログで紹介する美術館

うらわ美術館

・開館:2000年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県・市観光協会HPより転載)
※本画像は三菱UFJ不動産販売HPより転載
・場所
うらわ美術館 – Google マップ

県の中心駅に隣接する「本をめぐるアート」が特徴の美術館

・うらわ美術館は2000年春、浦和駅にほど近い交通至便の市街地に誕生。地域に根差した身近なコレクションと積極的な活動により、さいたま市の文化創造の拠点と未来へ広がる特色ある美術館として、人々に親しまれる魅力的な美術館でありたいと活動されているそうです。
(参考)うらわ美術館協議会_令和3年度議事録
→こちらの館も情報オープンにされていますね。

収集方針

本をめぐるアート

これが特徴的です。
・アーティストによって制作された本や、本をテーマにした作品等、本をめぐる魅力あふれる美術作品を収集。身近でありながら、広がりと奥行きをもつ本の表現を紹介。

社会と芸術の関係を探り、芸術の立場から新しい視点をもたらす作品(美術家達の挿絵本、詩画集、アーティスト・ブック等)
本を素材、テーマとした優れた美術作品(ブック・オブジェ等)
美術に関連し、時代の証言となる本(雑誌、ドキュメント等)
本の造形の多様さを示す作品(冊子、巻子、折本等)
美術表現の可能性を探る作品(映像、音響等)

地域ゆかりの作家

①主に近代から現在までのさいたま市の美術の系譜をたどる作家の作品
②現在活躍中の新進作家の優れた作品
③本市ゆかりの作家・作品を理解するための国内外の優れた作品

主なコレクション

<エドワード・バーン=ジョーンズ、ウィリアム・モリス ージェフリー・チョーサー作品集>

<寺内萬治郎>

(付録)うらわ美術館の名称とロゴデザインについて

名称がひらがな⁈

・「うらわ美術館」…「浦和レッズ」は漢字ですが、美術館は「うらわ」なんですね。そういえば思い返せば「さいたま市」も平仮名ですよね。さいたま市の平仮名の理由は市役所のHPにありましたので掲載しておきます。
<さいたま市ひらがなの理由>
1.平仮名の 「さいたま市」は、誰からも埼玉県の県庁所在地であることが分かり、かつ新市名が浸透しやすいこと。
2.続日本紀や万葉集にもその名が散見され、古くからの歴史と伝統に秘められた「さいたま」の名を後世に残すためにも新市の名称としてふさわしいこと。

→奈良時代の『万葉集』に「前玉・佐吉多万(さきたま)」の名で見られ、平安時代の『和名類聚抄』で「埼玉・佐伊太末(さいたま)」の郡名が見られることから、「さきたま」が転じて「さいたま」になったようで、大変伝統ある名称なんですね。「うらわ」もそんな伝統にあやかろうとしたのでしょうか。あまり理由は出てきませんでした、平仮名の方がオープンで親しみやすく、柔らかな印象になりますね。

ロゴデザインについて

・そんな「うらわ美術館」、ロゴも素敵です。

→これはグラフィックデザイナーの大溝裕さんが考案されたもの。いくつもの長方形を遠近法で見るようなロゴマークは、うらわの「U」、本、都会的なビルのイメージの重なりだそうで、「自由にガチャガチャ線で遊んでいたら、本やビルが見えてきた」とコメントを残されています。
※ 1963年、奈良県生まれ。2001年に「Glanz」を設立。特に展覧会・美術展のアートディレクションで有名で代表作は「巨匠ピカソ展」(国立新美術館/サントリー美術館/朝日新聞社/テレビ朝日)、「青春のロシア・アヴァンギャルド」(Bunkamura)、「バウハウス・デッサウ展」(東京藝術大学大学美術館/産経新聞社)、MOTアニュアル2008「解きほぐすとき」(東京都現代美術館)、「ルーブル美術館展」(東京都美術館/朝日新聞社)、「アンコール・ナスカ展」(国立科学博物館/TBS)など。

そんな「うらわ美術館」、最後に美術館発行の建築探訪という小冊子を見つけましたので掲載しておきます。
うらわ美術館_建築探訪

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