市制施行50周年を記念、美しい里山の地に立ち世界を眺める 千葉:市原湖畔美術館

アートな場所

こんにちは。千葉県の美術館紹介つづけています。
現在は地方に住んでいますので、LCC含め成田空港がある関係でもしかすると自分の住んでいるエリア以外ではトップクラスに降り立ったことがあるかもしれない県ですが、今日ご紹介する美術館、房総半島のど真ん中にこんな素敵な美術館が開館しているのを実は知りませんでした。今度、千葉県に足を運んだ際はぜひ来館したいと思っています。では早速。

このブログで紹介する美術館

市原湖畔美術館

・開館:2013年 ※市原市制50周年を記念し、「水と彫刻の丘」を改修、改名しリニューアルオープン。
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県・市観光協会HPより転載)

・場所
市原湖畔美術館 – Google マップ
→市原市…とは言うものの中心エリアからは結構遠いです。が、東京湾アクアラインを使えば都内から1時間ちょっとで行けるかもしれません。

市制施行50周年を記念、美しい里山の地に立ち世界を眺める

・千葉県一の貯水面積を誇る高滝湖を望む、自然豊かな美術館。1995年に開館した観光・文化施設「市原市水と彫刻の丘」のリニューアルにより、市原市の市制施行50周年を記念して2013年に誕生。首都圏から車で約1時間というアクセス、高滝湖畔という絶好のロケーションを生かし、アートだけでなくさまざまなアクティヴィティを屋内外で楽しめる「首都圏のオアシス」を目指しているそうです。
また、市原市の美しい里山を舞台に、3年に一度開催される「房総里山芸術祭 いちはらアート×ミックス」の中核施設として、芸術祭と連動した展覧会やイベントを開催、市原市が掲げる「アートによる地域づくり」(①現代アートを中心とした企画展、②地域・子どもに開かれたワークショップ、③外に向かって展開するコミュニティ活動)を軸に活動をされています。

美術館のコンセプト

1.「世界をどう把握するか」というテーマを背景にした企画
2.海外のアーティストの招聘や文化機関との協働による、国際性を持った企画
3.新しい表現やアートの提示を試みた企画
4.地域に根ざした企画
5.子どもも楽しめる企画

→「世界」という視点を大事にして活動を展開されているようですね。市原市…視野が広いですね。

主なコレクション

・戦後銅版画の第一人者であり、市原市名誉市民でもある深沢幸雄の作品を中心とした常設展示。
※1924年山梨県に生まれ、東京美術学校(現・東京藝術大学)を卒業後、妻と実家のある市原市鶴舞に移り住み、アトリエをかまえ、生涯にわたって活動を続ける。1955年に独学で銅版画に着手して以降、一貫して「人間」をテーマに制作を続け、1300点を超える作品を発表。紫綬褒章、メキシコの文化勲章であるアギラ・アステカ等も受章。作品はニューヨーク近代美術館(MoMA)、ボルティモア美術館、メキシコ国立版画美術館、ケルン文化会館、ウフィツィ美術館、チェコ国立近代美術館等、国内だけでなく海外の美術館にも所蔵されている。
  

自動目立て機「チンタラ一世」

・現在、常設展示室には、深沢幸雄氏の後期の大型メゾチント作品制作に大きな役割を果たした自動目立て機が展示されています。メゾチントとは、銅版画の技法のひとつで、ベルソーという櫛目状の刃をもつ道具を用い、銅板に刃をあてて縦、横、斜めと規則正しく揺り動かして版の下地をつくります。この「目立て」と呼ばれる作業は、通常手で動かしながら進めますが、非常に骨の折れる仕事であるため、大型の作品の制作や量産することはほとんど不可能でした。深沢氏は、刃渡り20㎝ほどのベルソーが自動で目立てをするロボット「チンタラ一世」を発明、メゾチント版画の革新ともいえる版の量産と大型化に成功した人物でもありました。

恒久作品について

・詳細は割愛しますが、市原湖畔美術館には、建築と一体となったアート作品や、自然や景観を活かした現代アート作品が展開されていますので最後に一部掲載しておきます。(より詳しく知りたい方はコチラ:https://lsm-ichihara.jp/permanent/
     

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