アートは宿命をも変えられるか、現代に生き続ける美術家の常識の覆し方 岐阜:養老天命反転地

アートな場所

こんにちは。早速ですが今日ご紹介する場所(アート施設)、私、一度大学のアート仲間と一緒に出掛けたことがあります。当時は深く考えずただひたすらその奇想天外な造形物に身を委ねて遊んでいただけなのですが、いま考えるととんでもないコンセプトを持つ施設だったんだなと感じます。そんな岐阜県が誇るアート施設ご覧ください。

このブログで紹介するアート施設

養老天命反転地

・開館:1995年
・アート施設外観(以下画像はアート施設HP、県観光協会HPより転載)

→外観というべきか…もはやこの大地そのものって感じですね。この感じ…イサム・ノグチさんのモエレ沼公園ご紹介したとき以来の感覚です。

・場所
養老天命反転地 – Google マップ
→こんな大規模な施設ですが、意外と岐阜市内、名古屋市内から足を伸ばせば行ける距離にあります。

アートは宿命をも変えられるか、現代に生き続ける美術家の常識の覆し方

・世界的なアーティスト:荒川修作氏とそのパートナーで詩人のマドリン・ギンズ氏により30数年以上に及ぶ構想を実現したテーマパーク。施設名称に入る「天命反転」とは天から授かった命はやがて寿命を迎えるが〈死なないため〉に五感・本能を目覚めさせるという意味でこれが本施設のメインテーマ。

作品の構成

・作品(公園)は「極限で似るものの家」と「楕円形のフィールド」から成り、「極限で似るものの家」と「楕円形のフィールド」を結ぶ溝状の道には、彼らのメインテーマであった〈死なないため〉と言う言葉を取り、「死なないための道」と名付けられている。また、「楕円形のフィールド」には大小様々な5つの日本列島があり、最大のものには24種の薬草が植えられる。約18,000㎡に及ぶ広大な敷地には、水平、垂直な線は極力排除され、人工的な地平線が数多く配置されるなど、至る所に人間の平衡感覚や遠近感を混乱させる仕掛けが。来場者が身体を使い、バランスをとりながら、私たちの身体の持つさまざまな可能性を見つけることを目的に創作。1995年に開園以来、25年以上経つ現在も国内外から年間約9万人が訪れる岐阜県の一大アートスポットになっています。
※荒川修作+マドリン・ギンズ(公式HPより)…カッコイイ…

養老天命反転地の魅力~JOYFUL LOVEより

・私も一度足を運んだ養老天命反転地…その魅力をどうやってお伝えしようか頭を悩ませていたところ、あるアーティストのプロモーションビデオに出会いました。その名は「JOYFUL LOVE」…日向坂46さんの作品です。掲載しておきますのでまずはじっくりご覧ください。

…いかがだったでしょうか。私自身は心が温かくなるような何とも不思議な感覚になりました。この日向坂46さんの「JOYFUL LOVE」、私が調べたところによると、この歌には「言葉がなくとも人間はエネルギーを与える(受け取る)ことができる」というメッセージが込められているそうです。この話にかけて、以下のブログに良い記載がありました。
〇ブログ後ろ向きには最適の日々 雑駁なあれこれ:https://sibainu08.hatenablog.com/entry/2020/12/14/042740

→この中で筆者はこう述べています。
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・大人に比べて子供は言語能力が発達しきれていない。でも、園内の子供らは斜面を駆け上がり、転げまわり、遊具はなくともとにかく楽しそうなのだ。自らで「遊び」の方法を発見している。園内には「養老天命反転地記念館」という建物があるのだが、その中は腰の高さほどの壁で造られた迷路のような構造をしている。迷路というのは決められたルートをたどっていくものであるが、子供にとってはそのルールすらも無用で、平気な顔で迷路の壁によじ登ってゲラゲラ笑っている。ちょっと、大人にはない発想だ。大人がどれだけルールに縛られて生きているかを目の当たりにさせられる。

すなわち、この空間を楽しむのにはルール(=言語によってできた決まり)は不要なのである。この空間内では、言葉を使わなくとも、そういった体験の中で身体を再構築することができるのだ。
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→何となく、このアート施設が国内外の方々の心を掴んでいるのが解るような気がしますね。荒川修作とマドリン・ギンズ、別に本当に不老不死を目指していたわけではなく、言語に頼らない子どもの時のような身体感覚さえ持っていれば何歳になっても常識を覆して次へ向かう力を生み出すことができると言いたかったのかもしれません。

皆さんもぜひこの養老天命反転地へ足を運んでみて下さい。私がいちいちここで書かなくとも、十人十色、足を運んだ人たちの感覚や人生にピッタリとはまるピースがこの場所には落ちているのではないかと思います。

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