明治時代の欧米人向けホテル跡地に立地、東洋の美の結晶を集めた美術館 神奈川:岡田美術館

神奈川県

こんにちは。本日も箱根の美術館です。いやー、ほんと美術館多いですね。今日は箱根に立地する美術館でも比較的新しい館で、ユニバーサルエンターテインメント…と聞くと好きな方はピンとくるかもしれませんが、そうパチスロのシステムで業績を伸ばした会社のオーナーが建てた美術館です。(私もあまり詳しくはないですが、最近のパチスロ、映像やグラフィック、音楽などが昔と比べて随分と高精細、臨場感あるものになったと思いませんか?…いた、たまにパチンコ屋さんでトイレ借りるもので…もしかしたらこの企業がそういったスロット機の向上に貢献しているのかもしれませんね)

そしてこの方、1999年には日本長者番付で1位となったコレクターとしても有名です。そんなエンターテイメントの世界で酸いも甘いも知った方が集めたのですから、どんな良質なコレクションがあるのか楽しみですね。それでは早速。

このブログで紹介する美術館

岡田美術館

・開館:2013年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県・市観光協会HPより転載)

・場所
岡田美術館 – Google マップ

明治時代の欧米人向けホテル跡地に立地、東洋の美の結晶を集めた美術館

・国際的観光地箱根:小涌谷(こわくだに)温泉の地に、2013年、明治時代に存在した欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地(約6,300m2)に建設された美術館。全5階から成る建物の延べ床面積は約7,700m2で、展示面積は約5,000m2にも及び、広い会場に、近世・近代の日本画と、東アジア(中国・韓国・日本)の陶磁器や縄文土器から土偶・埴輪などの考古遺品、仏像や仏画など古代・中世の仏教美術品、書跡や、蒔絵、玉器、金属器、ガラス器などの工芸品などを展示。「古くから日本で受け継がれてきた美術品を大切に守り、美と出会う楽しさを分かち合い次代に伝え遺したい」ということと「日本とアジアの文化を世界に発信し、広く文化の創造に貢献すること」をコンセプトに建てられました。

また、15,000m2の敷地が広がる庭園を有し、散策が可能です。建物正面には、源泉掛け流しの足湯も設置。足湯に浸かり飲物を楽しみながら、福井江太郎による大壁画「風・刻(かぜ・とき)」(風神雷神図)を鑑賞することができます。

福井江太郎「風・刻(かぜ・とき)」(風神雷神図)

美術館の基本理念

美術の保存・公開・継承

・日本が生み育て、あるいは日本に伝えられてきた日本とアジアの美術品を、収集し、保存し、研究し、公開し、さらに次代に伝え遺すことを、使命とする。

「楽しい!」の共有

・美術を通して、多くの人々に、楽しみと喜び、そして日本とアジアの文化に誇りを持っていただくことを、使命とする。

→私も常々思うのですが、美術館はまず「楽しい」と思える場所であることが大事だと思います。意外とこのコンセプトを打ち出している館が全国に少ない中(もしかしたら初めてかも)、さすがエンターテイメント業で培った感性だなと思いました。

地域文化への寄与

・箱根に根差した美術館として、地域と連携し、地域文化の向上に資することを、使命とする。

世界への発信

・国際的な観光地・箱根に建つ美術館として、日本とアジアの文化を世界に発信し、広く文化の創造に貢献することを、使命とする。

主なコレクション ※画像はURL参照

日本・東洋の絵画

・江戸時代では俵屋宗達・尾形光琳・酒井抱一・神坂雪佳などの琳派、喜多川歌麿や葛飾北斎に代表される浮世絵、円山応挙や伊藤若冲など京都画壇、近現代では菱田春草・横山大観・速水御舟・上村松園・小林古径・東山魁夷など。
https://www.okada-museum.com/collection/japanese_painting/

日本・東洋のやきもの

・韓国陶磁は、高麗青磁や朝鮮時代の青花(染付)・白磁、日本陶磁では、江戸時代の肥前磁器(古九谷・柿右衛門・鍋島)を中心に、仁清・乾山による京焼、土偶や埴輪などを併せた内容。
https://www.okada-museum.com/collection/oriental_ceramics/

日本・東洋のうるし

・中国、韓国、琉球、日本の漆工品。
https://www.okada-museum.com/collection/asian_lacquerware/

中国の金工

・紀元前の青銅器や唐時代の銀器など中国の金工品。
https://www.okada-museum.com/collection/chinese_metalwork/

仏教をはじめとする宗教美術

・飛鳥時代の誕生仏、平安時代や鎌倉時代の仏像の名品に加え、両界曼荼羅や来迎図などの仏画、経典や仏具。
https://www.okada-museum.com/collection/religious_art/

→いかがでしょう。通にはたまらない展示内容になっているのではないでしょうか。大企業に押し上げた起業家が集めたコレクションというのは凄まじいなとあらためて感じました。なお、本美術館では2023年の10周年にあわせ、コレクションの中でもとりわけ近年人気の高い画家4人(伊藤若冲、田中一村、円山応挙、速水御舟)をピックアップして展覧会を開催するそうです。伊藤若冲、丸山応挙、速水御舟はさることならが田村一村は以前、鹿児島(奄美大島)の田中一村記念美術館の回でご紹介しましたが、近年国内でも評価が高まってきている画家の1人のようです。

(付録)株式会社ユニバーサルエンターテインメントとは

・最後に本美術館の運営母体である株式会社ユニバーサルエンターテインメントについて軽く触れておきます。
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・株式会社ユニバーサルエンターテインメントは、東京都江東区有明に本社を置く、パチンコ機やパチスロ機、ゲームソフトなど日本の大手製造メーカー。

パチスロ機の大手メーカーで、ミズホ、エレコ、メーシー、アクロス、ユニバーサルブロスをあわせた6社でパチンコ・パチスロ機の製造・販売を行っており、これら子会社のパチスロ機種も、「ユニバーサルブランド」として認識されている。また、エンターテイメント業界自体にも強みを持ち、映画・格闘技などのイベント主催・協賛などを数多く行う。

1998年に社名をアルゼ株式会社に変更した。由来は、ARchaeopteryx(始祖鳥)・Universal(ユニバーサル・旧社名)・A to Z(すべての)・Entertainment(エンターテインメント)の合成。また、A to Z Entertainmentと表されているように、「何でもあるぜ」ということから。

2009年11月1日、原点に返る姿勢として、社名を創業時の「ユニバーサル」を冠する株式会社ユニバーサルエンターテインメントに変更。

〇株式会社ユニバーサルエンターテインメントHP:https://www.universal-777.com/
→URLに「777」が付いているユニークですね。HP見ているだけで面白いです。

それはさておき、非常に素晴らしいコレクションを持っている岡田美術館、皆さんもぜひ一度来館してみて下さい。

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