水と地球の、あしたのために。人間の幸福と向き合ってきた企業の100年 福岡:TOTOミュージアム

アートな場所

こんにちは。今日からいよいよ九州です。最初は福岡県北九州市、ここは古くから鉄鋼業の街として栄えますが、創業100年を超える世界的な企業の本社が立地することでも有名です。皆さんも日々お世話になっているであろう水まわり製品のトップメーカーの1つ「TOTO」です。トイレは国内シェア率60%で、節水・洗浄・清潔さのすべてにおいてトップクラス、特に節水性能については、トイレメーカーの中で最も早く”4.8L洗浄”を実現したそうです。

世界では現在はシェア3位、世界で言ってもワールドクラスのブランドです。[実は私、就活のとき、(当時は住宅設備メーカーを志望していなかったにも関わらず)TOTOの企業ブースがたまたま空いていて1対1で説明していただいたことがあるのですが、ものすごく感じが良く、その時は面接日が他と被ったため受けなかったのですが、いま振り返ればあらためてきちんとエントリーしておけばよかったと後悔しているくらいです。]

(参考)情報サイトdeallab「水まわり・トイレ・衛生陶器業界の世界市場シェアの分析」より:https://deallab.info/sanitary-plumbing/

そんなTOTO…メセナ活動が盛んな企業で、実は私も昔から好きな雑誌「TOTO通信」を発行されています。(https://jp.toto.com/tototsushin/

「TOTO通信」は、毎号独自の切り口でテーマを設定し、コンセプトの立案や設計時に役立つ建築、水まわり空間の考え方などについて特集した雑誌で、建築設計事務所、工務店、設備業者、ディーラーなどの得意先へTOTOの現状や新商品を宣伝する社外報として、春秋年2回「東陶ニュース」を1953年に発刊したのがはじまりです。1994年に「TOTO通信」に改称し、全国PR誌コンクールでハイクォリティ(1995年)、総合優秀賞(1997年)、日本BtoB広告賞・金賞(2019年、2018年、2017年、2016年、2015年、2014年・2013年・2011年・2010年)を受賞するなど、高い評価を得ている雑誌です。皆さんもぜひ手に取ってみて下さい。

今日ご紹介するミュージアム、そんなTOTOが創業100周年を記念して建てられたものです。それでは早速。

このブログで紹介する美術館

TOTOミュージアム

・開館:2015年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、市観光協会HPより転載)

・場所
TOTOミュージアム – Google マップ

水と地球の、あしたのために。人間の幸福と向き合ってきた企業の100年

・1917年のTOTO創立時から今に至るまでの足跡や、受け継がれるものづくりへの想い、世界各地での事業展開を大きく3つに分けて、貴重な資料とともに紹介。 日本に、まだ下水道が整備されていない時代に、国民の健康で文化的な生活の実現を願い、水洗便器をはじめとする衛生陶器の製造に着手たTOTO…その後、日本の近代化とともに、水まわりの技術や製品・サービスは目覚しい進歩を遂げ、私たちの暮らしが豊かで快適なものへと変わった後も社会とともに発展をしていくために、TOTOのものづくりへの想い、商品の進化について理解が深まていただきたいとの想いで運営されているそうです。

主な展示内容

第1展示室

・森村組に始まる創業のルーツと歴史を紹介。歴史的価値を認められた3つの遺産展示をはじめ、創立から約50年にわたり、TOTOを支えてきた食器を展示。さらに「ものづくり」における開発から製造の流れを映像などを通して知ることができます。

第2展示室

・TOTOがこれまで作り出した、水まわりの文化と歴史の数々、礎を築いた先人の想いを紹介。時代ごとの製品の進化を伝え、代表的な衛生陶器・水栓金具・ウォシュレットをはじめ、著名な現場に設置されていた貴重な製品も展示しています。

第3展示室

・アメリカ、中国をはじめアジア・オセアニア、欧州など、世界で販売している商品をエリア別に展示。それぞれの地域に根ざした事業展開により、「その国の、TOTOになる。」ことをコンセプトに紹介しているそうです。

特別展示室

・企画展やTOTOギャラリー・間 北九州巡回展などを展開。

→英語版ですが、TOTOミュージアムの紹介動画もありましたので掲載しておきます。

また、ミュージアムHPにも4分程度の美しい案内動画が掲載されています。(https://jp.toto.com/knowledge/visit/museum/

→また、コロナ禍などもあり、現在はホームページでバーチャルミュージアムと題して、VR技術を使った空間紹介も展開されています。

・TOTOミュージアムバーチャルミュージアム:https://jp.toto.com/pages/knowledge/visit/museum/vr/

こちらも是非活用してみて下さい/

いかがでしょうか。普段は日常に溶け込んでいるがゆえに、そこまでトイレやお風呂の歴史やコンセプトについてそんなに意識する機会は少ないとは思いますが、なにげに私たちにとってホッと心安らぐ空間は家の中でも特にこの2つという方も多いのではないでしょうか。(そういえば、アーティストの中には結構トイレやお風呂で着想を思う浮かべるという人、多かったような気がします。統計はないですが…)

そんなこんなで、福岡県北九州市、TOTOとその歴史が学べるエリアでもありますのでお近く通られた際はぜひ足を運んでみて下さい。

(付録)TOTO株式会社 年表

1917年(大正6年) – 東洋陶器株式会社設立。
1924年(大正13年)- 指物屋(現・TOTO中部販売株式会社)設立。
1925年(大正14年)- 本社社屋完成。
1927年(昭和2年) – 社旗制定。
1937年(昭和12年)- 茅ヶ崎工場完成。
1939年(昭和14年)- 高松商事株式会社(現・TOTOエムテック株式会社)設立。
1950年(昭和25年)- 山陽建材社(現・TOTO中国販売株式会社)創業。松澤商会(現・TOTOアクエア株式会社)設立。株式会社東光商会(現・TOTO関西販売株式会社)設立。
1952年(昭和27年)- 中山建材株式会社(現・TOTO四国販売株式会社)設立。田辺商事株式会社(現・TOTO九州販売株式会社)設立。
1953年(昭和28年)- 株式会社北斗商会(現・TOTO北海道販売株式会社)設立。
1958年(昭和33年)- 樹脂製の浴槽「トートライトバス」発売。
1962年(昭和37年)- 社是制定。滋賀工場完成。東洋陶器不動産株式会社(現・TOTOビジネッツ株式会社)設立。
1967年(昭和42年)- 小倉第二工場完成。
1968年(昭和43年)- 「洗面化粧台」発売。中津工場完成。
1969年(昭和44年)- 「Toyotoki」から「TOTO」へ商標変更。
1970年(昭和45年)- 東陶機器株式会社に商号変更。
1971年(昭和46年)- 大分工場完成。行橋工場稼働開始。
1973年(昭和48年)- 行橋東陶機工株式会社(現・TOTOプラテクノ株式会社)設立。苅田東陶化工株式会社・苅田東陶木工株式会社(現・TOTOプラテクノ株式会社)設立。
1976年(昭和51年)- 節水消音便器「CSシリーズ」発売。
1980年(昭和55年)- 湯水洗浄便座「ウォシュレットG・S」発売。株式会社東陶サービス(現・TOTOメンテナンス株式会社)設立。
1981年(昭和56年)- 豊前東陶株式会社(現・TOTOプラテクノ株式会社)設立。
1985年(昭和60年)- 洗面化粧台「シャンプードレッサー」発売。
1986年(昭和61年)- 千葉東陶株式会社(現・TOTOバスクリエイト株式会社)設立。セラトレーディング株式会社設立。
1989年(平成元年)- 自動水栓「アクアオート」発売。
1990年(平成2年)- 勝浦工場竣工。
1991年(平成3年)- 東陶情報システム株式会社(現・TOTOインフォム株式会社)設立。滋賀第二工場竣工。小倉第三工場完成。
1993年(平成5年)- 株式会社サンアクアトートー(現・サンアクアTOTO株式会社)設立。ウォシュレット一体型便器「ネオレストEX」発売。
1994年(平成6年)- 株式会社東陶クリーンサービス(現・TOTOリモデルサービス株式会社)設立。
1998年(平成10年)- 東陶ファイナンス株式会社(現・TOTOファイナンス株式会社)設立。株式会社東陶エクセラ(現・TOTOエクセラ株式会社)設立。
2001年(平成13年)- 株式会社パンウォシュレット(現・TOTOウォシュレットテクノ株式会社)設立。東陶ロジコム株式会社(現・TOTOロジコム株式会社)設立。
2004年(平成16年)- 東陶エンジニアリング株式会社(現・TOTOエンジニアリング株式会社)設立。
2007年(平成19年)- TOTO株式会社に商号変更。
2013年(平成25年)- TOTOアクアテクノ株式会社設立。

…こう見るといくつグループ会社があるんだ…と思ってしまいますね。すごいです。

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