名勝:縮景園に隣接、今も10年後も「都会の中の憩いの空間」であり続けるために 広島県立美術館

広島県

こんんちは、マウスです。
広島駅から京橋川を挟んですぐ、ここに広島の名勝「縮景園」があります。こちら元和6年(1620)に、茶人で知られる浅野藩家老:上田宗箇により、浅野藩主の別邸の庭として築成、中国の世界的な景勝地”西湖”を模してつくられたとも伝えられている園庭で、山川の景、京洛の態、深山の致を庭の中に縮景していることから、「縮景園」と名付けられたそうです。今日ご紹介する美術館、この名勝:縮景園に隣接しており都会の中のオアシスとして親しまれています。それでは早速。

このブログで紹介する美術館

広島県立美術館

・開館:1968年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、市観光協会より転載)

・場所
広島県立美術館 – Google マップ

名勝:縮景園に隣接、今も10年後も「都会の中の憩いの空間」であり続けるために

・昭和43年(1968年)、中国地方初の公立美術館として、浅野家の大名庭園である「名勝 縮景園」に隣接し開館。庭園と美術館を同時に楽しめる憩いの場を提供してきました。
(縮景園と隣接する本館の特徴を生かし「都会の中の憩いの空間」を基本コンセプトとして、美術館・縮景園の連携、美術館、縮景園相互の誘客率の向上、美術的価値の高い特別展(企画展)の開催、当館のコレクションにふさわしいテーマを設定するなど)

今後、これらの基本コンセプトに加え以下の3方針
・「感動を与え、豊かな心・地域への誇りを育む美術館」
・「歴史ある庭園文化と美術鑑賞をともに楽しめる美術館」
・「時代の先端を行く、地域に開かれた美術館」
を目指していくそうです。

広島県立美術館運営方針

・広島県立美術館では、これまでの取組や当館を取り巻く環境変化などを踏まえ、おおむね10年後の目指す姿を定めるとともに、今後の美術館運営の取組の方向性を示した「広島県立美術館運営方針」を策定されています。

感動を与え、豊かな心・地域への誇りを育む美術館

・コレクション・研究成果を生かした、広島固有の地域文化に光をあてる展覧会や、様々なジャンルに渡った、質の高い企画展を開催、美術ファンから子供まで幅広い層の県民が、地域文化を身近に感じながら、作品に表現された多様な価値観に触れる機会を提供する。

歴史ある庭園文化と美術鑑賞をともに楽しめる美術館

・隣接する名勝「縮景園」や「観古館」の跡地に立地している歴史的経緯を踏まえ、広島の歴史文化を発信し、県民の地域文化への理解促進につなげているとともに、県内外の多くの方に、美術鑑賞と庭園文化を同時に楽しめる「都会の中の憩いの文化ゾーン」を提供する。

時代の先端を行く、地域に開かれた美術館

・地域の中核美術館として、着実な美術館活動をベースに、デジタル技術も活用しながらウィズ/アフターコロナ時代における新たな美術館サービスを提供するなど、時代の変化に対応した美術館として県民に親しまれることを目指す。
(参考)広島県立美術館運営方針

基本方針

1 所蔵作品を生かした展覧会の魅力向上と発信強化
2 多くの県民が多彩なジャンルの美術に触れられる特別展の安定的運営の推進
3 縮景園との一体的運営とその歴史文化の発信
4 新時代の美術館運営システムの検討と本来機能の充実

スタッフが語る広島県立美術館の魅力

・本美術館のHPを見ていて「面白いなあ」と思ったことは「スタッフが語る広島県立美術館の魅力」と題して、学芸員の方のみならず、警備員、看視員、設備管理担当、清掃スタッフ様々な方のコメントを掲載されているとことです。美術館は様々な人たちの手で運営されているのだということがあらためて解る内容になっていますので、皆さんもぜひ見てみてください。
〇スタッフが語る広島県立美術館の魅力:https://www.hpam.jp/museum/special/staff.html

→他にも「子どもと楽しむ美術館(https://www.hpam.jp/museum/special/children.html)」やアートカードやジュニア鑑賞ガイドブックを含む「教育プログラム(https://www.hpam.jp/museum/education/index.html)」のページをHPに設けるなど、ウィズコロナ時代の美術館のあり方を模索されています。

※アートカードとは…美術に親しませることなどを目的とした初期段階の学習とともに、美術の専門的内容をゲーム感覚で学ばせることを想定して開発された教材。幼児・小学校低学年から小学校高学年・中学生まで、子どもの発達段階に合わせてさまざまなゲームによる学習が可能で、アートカードを用いた授業を通して、作品の面白さや楽しさを感じ取ったり、作品に対する自分のなりの感じ方を広げたり深めたりすることで、鑑賞学習への興味・関心を高めます。
アートカード_実践授業例

残念ながら、コレクション作品の画像は掲載されていませんでしたが、1920年~30年代にスポットをあて、南薫造や靉光(あいみつ)、平山郁夫などの地元ゆかりの画家、ダリやマグリットなどの西洋美術、重要文化財の「色絵花卉文輪花鉢伊万里(いろえかきもんりんかはちいまり)」などを所蔵しています。
(平山郁夫さんについては「平山郁夫シルクロード美術館」の広島生変図をご紹介しました)

また、県民ギャラリー含め、企画展や上述した多種多様なイベントも開催されていますので、ぜひ皆さんも広島に行かれた際は川を挟んで向こう側に立地する広島県立美術館へ足を運んでみて下さい!

色絵花卉文輪花鉢伊万里

(マウス)

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