ユネスコ無形文化遺産にも登録された怠け者を戒める神々 秋田:なまはげ館

アートな場所

こんにちは。
先日、久々にラジオで「めざせポケモンマスター」(歌:松本梨香、作詞:戸田昭吾、作曲:たなかひろかず、編曲:渡部チェル)」が流れていました…子供の頃はそこまで深く聴いてなかったのですが、これ良い曲ですよね。編曲も含め。

ただじっくり聞いてみると1ヶ所だけ違和感が。
子ども向けの曲なのに「保証」っていう言葉が使われているんですよね。

(以下、「めざせポケモンマスター」歌詞から抜粋)
いつもいつでもうまくゆくなんて保証はどこにもないけど、いつでもいつもホンキで生きてるこいつたちがいる(ピカチュウ!ピカピカ…)

この歌詞が全体で2回、つまり保証という言葉も2回使われてるんですよね。難しい言葉だなーと(もちろん娘に聞いても??という感じ)

…たぶん推測ですが、作詞家の戸田昭吾さんはこの難しい保証という言葉を敢えて使うことで、それと対になる後の歌詞「いつでもいつもホンキで生きてるこいつたちがいる」という部分を際立たせたかったのではないかと勝手に推測しています。恐らく保証がついている一文は現代社会における反面教師として、その後の歌詞が本当に言いたかった言葉ではないでしょうか。

確かに、現代では「いつもいつでもうまくゆく」とつい思われがちな事柄も多くありますし、逆にそれこそ文字通り「いつもいつでもうまくゆく」保証がない時代に突入しつつあります。
そういうのとは関係なく、「いつでもいつもホンキで生きてる」と皆が胸をはって言える姿、社会のあり様が理想なのかもしれませんね。

私もそんなポケモンみたいな仲間が欲しいですw

なんか無理やりなかこつけた感がありますが、秋田県にも有名なポケモン(?)がいるのご存知でしょうか。…そう、「なまはげ」です。(注:ポケモンではない)

※なまはげ館HPから転載

相変わらずすごい迫力ですね。こんな民俗芸能なかなか無いのではないでしょうか。泣く子も黙る…とよく言いますが、生まれて初めてこれを見る子どもの脳内は「???」で一杯になるでしょうね。

では早速。

このブログで紹介する美術館

なまはげ館

・開館:1999年
・館外観(以下、写真は館HP及び市観光協会HPより転載)

・場所
なまはげ館 – Google マップ
→男鹿半島のど真ん中です。

ユネスコ無形文化遺産にも登録された怠け者を戒める神々

・ナマハゲ行事は毎年、大晦日の晩に男鹿半島のほぼ全域で行われるそう。ナマハゲは真山・本山に鎮座する神々の使者と信じられており、年に一度各家庭を巡り、悪事に訓戒を与え、厄災を祓い、豊作・豊漁・吉事をもたらす来訪神として「怠け者はいねが。泣く子はいねが」と練り歩く、古くから伝統を受け継ぐ民俗行事です。
→ナマハゲ…鬼ではなく、神様なんですね!!

・昭和53年に「男鹿のナマハゲ」の名称で国重要無形民俗文化財に指定、また2018年にユネスコ無形文化遺産「来訪神:仮面・仮装の神々」のひとつとして登録されました。

ナマハゲの語源

・ナマハゲの語源は「火斑(ナモミ)を剥ぐ」という言葉が訛ったものと云われています。ナモミとは炉端にかじりついていると手足にできる火型のこと。それを剥ぎ取って怠け者を戒めるのがナマハゲということです。

→元は炉端にかじりついて働かない怠け者というところから来ているのでしょうか。そうだとすると私なんか冬は速攻でナマハゲの餌食になりそうです。。

館のコレクション

<男鹿市内各地で実際に使われていた150枚を超える多種多様なナマハゲ面が展示されています>


→お土産で面を買うこともできるそうです!買いたい…

男鹿真山伝承館~本物のナマハゲを知る、見る、体感する

・なまはげ館の隣にある男鹿真山伝承館は、男鹿地方の典型的な曲家(まがりや)民家を使って厳粛な男鹿市真山地区のなまはげ習俗が体感できる学習講座を行っているそう。

(以下、真山地区のナマハゲ解説です)※なまはげ館HPより転載
・真山地区では古くから伝わっているという角のないお面をかぶり、二匹一組となって家々を練り歩く。ナマハゲは、むやみやたらに家々に入るのではない。ナマハゲを家に入れる主導権はその家の主人にある。「先立(さきだち)」という役目の者が、家の主人にナマハゲを入れても良いかを事前に確認する。先立の合図を確認すると、ナマハゲに扮する二人の若者はウオー!という奇声と共に乱入する。

真山のナマハゲは、その動作一つ一つに昔からのしきたりがある。やたらと動き回るだけではない。まず家に上がりすぐに四股(シコ)を7回踏む。これで初めて家の中を歩き回ることができる。「ナマケモノの匂いがする」「ナマケモノはいないか!」などと、荒荒しい奇声を上げ畳を強く踏みしめながら歩き回る。

そして、その家の主人が荒れ狂うナマハゲをなだめて丁重にもてなしナマハゲにお膳を添える。ナマハゲは添えられたお膳に座る前に5回シコを踏む。ウオー!ウオー!と唸っているナマハゲに主人は酒肴をすすめる。主人とナマハゲとの間で様々な問答が交された後、ナマハゲは来年も豊作であるよう祈願し、再び立ちあがり3回シコを踏みまた歩き回る。

ナマハゲはその家を立ち去る前に「来年もまた来るぞ!」と言い残し次の家へ向かう。ナマハゲは、その家の子供達が病気や怪我などせず幸福になれるようシコを踏むのである。家に上がってすぐ7回、お膳に着く前に5回、立ち上がる際に3回、「七・五・三」という男鹿真山のナマハゲ独自のしきたりである。このナマハゲの伝承は今でも地域の人々の手によって受け継がれ次の世代へ、また次の世代へと継承されているのである。(以上)

…私もですが、恐らく皆さんもご存知ないのではないかというところにアンダーマーカー付けました。ナマハゲ、見た目によらず良い人なんですね。強面だけど良い人、、でも上げ膳据え膳しないと動いてくれない、、なんかそういう人皆さんの身近にもいないでしょうか?

秋田男鹿の伝統民俗「ナマハゲ」…もしかしたらそんな男性の言い訳(笑)から始まっているのかもしれないなと感じたマウスでした。ではまた次回。

(マウス)

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