藤田嗣治の大作「秋田の行事」が織りなす「美の国あきた」 秋田県立美術館

アートな場所

こんにちは。全国の美術館紹介、現在は秋田を旅してます。
秋田と言えば…何が思い浮かぶでしょう。
きりたんぽ?、乳頭温泉郷?、田沢湖?…個人的には知る人ぞ知る「玉川温泉」ですかね。(注:多摩川じゃないですよ)

私の居住するエリア…秋田ではないのですが、温泉が豊富で、結構住んでるだけで知識が増えます。秋田県は素晴らしい泉質のものが多くあるのでゆっくり訪れたいものです。

で、玉川温泉、もう何で有名かと言うと超強酸性温泉ですね。酸性泉の国内ランキングのうち上位2つがこの秋田県にあります。

(参考:ブログ「温泉ソムリエのしあわせ温泉ナビ」)
〇日本の強酸性の温泉ランキング
https://happy-onsen.com/strong-acid
→だいたいいつもランキングはこんな感じですね。草津温泉でも石鹸の泡が立たず、もう肌という肌のあらゆるところがピリピリするのに玉川入ったらどうなるんでしょうね。ささくれとか、少しでも真皮層を剝がしていたら大変なことになりそうです。
No.  県     温泉    pH
1   秋田   玉川温泉   1.13
2   群馬   草津温泉   1.6
2   山形   蔵王温泉   1.6

玉川温泉の魅力を書いている記事がありましたので、そちらも参照下さい。
〇世界でも珍しい『塩酸』を主成分とした強酸性の泉質。
https://www.lotascard.jp/column/travel/tohoku/5788/

→美しい色をしていますね。でも大抵こういう自然物の吸い込まれそうな美しいものは近づいてはダメだと相場がきまっているような気がします。。

そんな秋田県、そんな魅力あふれる県の文化の一翼を担っているのが今日ご紹介する美術館です。

このブログで紹介する美術館

秋田県立美術館

・開館:1967年(2013年に移転・リニューアル) ※歴史ありますね!
・美術館外観
(以下、写真は美術館HP及び県観光協会HPより転載)

・場所
秋田県立美術館 – Google マップ
→上の写真で海が近いと思ったのは、これはお堀なんですね。秋田駅からすぐのところです。

藤田嗣治の大作「秋田の行事」が織りなす「美の国あきた」

・公益財団法人平野政吉美術財団の藤田嗣治作品を展示。世界的な画家藤田嗣治が、昭和12年当時の秋田を描いた大壁画「秋田の行事」は、秋田県民の宝だと美術館HPでは紹介されています。美術館での学びや感動をもとに、近い将来、子どもたちが世界に羽ばたいていける、そんな施設となることを目指しているそうです。
※平野政吉とは…(以下、美術館HPより転載)
・1895年生まれ。秋田市の商人町で米穀商を営み、県内有数の資産家でもあった平野家の三代目。青年期から浮世絵、骨董、江戸期の絵画などに興味を持ち、生涯を賭けて美術品を蒐集しました。平野がはじめて藤田嗣治の作品を観たのは、1929(昭和4)年の藤田の一時帰国時の個展でした。その後、1934(昭和9)年、東京の二科展の会場で、平野と藤田は出会います。平野は、1936(昭和11)年、藤田の妻・マドレーヌの急逝にともない、その鎮魂のために美術館の建設を構想。藤田の大作を多数、購入し、藤田の壁画制作も進めました。しかし、戦時下、美術館の建設は中止されます。
 その約30年後、1967(昭和42)年、平野は「青少年を豊かな人間に」と願い、長年収集した美術品を公開するために財団法人平野政吉美術館を設立。同年5月には、平野政吉コレクションを展観する秋田県立美術館が開館し、現在に至っています。平野政吉コレクションの核である藤田作品は、1930年代の藤田の画業を俯瞰する作品群として、広く知られています。

→成る程。この平野氏がいたからこそ全国でも相当に早い段階で秋田県に美術館ができたのですね。一度、戦時下で建設が中止された後、戦後しばらく経って「青少年を豊かな人間に」と再度72歳から建設にチャレンジした姿には頭が上がりませんね。人間熱意があれば年齢は関係ないということですね。

美術館のコンセプト

①藤田嗣治作品による文化の創造
②芸術に親しみ交流できる場の提供
③新しい街の文化のシンボルとして街、人、文化の共生
④秋田の文化力の発信

→やはり創設者平野氏の色が濃く出ており、藤田嗣治の良作を多く持っているようです。

主なコレクション




※本画像のみブログ「今日の一枚」から転載 https://note.com/artoday/n/n1a4b8747bfb0
→何故か毎回フジタの絵を見るとファイナルファンタジー(FF)を思い出すのは自分だけでしょうか。でもきっと歴代FFの作画をされている天野喜孝さんもフジタの影響を受けている気がします。

最後は、美術館HPで「秋田の宝」と紹介されていた「秋田の行事」。

※河内タカブログ「藤田嗣治の大作がある美術館」(https://note.com/tkawachi/n/n1862eccfab1e)より転載
→実物は人が50人並んでも入りきらないんじゃないかと思うくらいの大迫力の絵画です。藤田の絵画作品でこれより大きいものはあるのでしょうか。本美術館は2013年に移転・リニューアルされましたが、移転反対論者の方もいらっしゃったようですね。(言い分としては、「藤田嗣治作品に相応しいのは、その作品群のために、平野政吉が建てた平野政吉美術館(旧秋田県立美術館)だけだ。」という理由だったようです)

当時は、県民、県議会も巻き込んでの秋田の一大ニュースとなったようですが、いずれにしろまたこうやって展示室に飾られることになったことは秋田県民はもちろんのこと、県外の人にとっても有難いことですね。

うーん、あらためて秋田行きたくなりました。

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