山口県、最後は県庁所在地:山口市にある県立美術館、昨日ご紹介した萩美術館・浦上記念館の姉妹館です。それでは早速。
このブログで紹介する美術館
山口県立美術館
・開館:1979年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県観光協会HPより転載)
・場所
山口県立美術館 – Google マップ
県の特色を大事に、県民参加型の開かれた美術館をめざして
・「山口県の特色を発揮する郷土色豊かな美術館」「県民が参加する開かれた美術館」を基本方針に掲げ、1979(昭和54)年に開館。以来、県の美術文化醸成の場となることをめざして、中世大内文化以降の郷土文化の掘り起こしや、山口県ゆかりの作家を取り上げる特色ある企画展を開催するとともに、古今東西のさまざまな美術・文化を紹介する展覧会を実施。畳敷きの展示空間を持っており、そこでは雪舟と雲谷派の日本美術を展示。香月泰男の「シベリア・シリーズ」、戦後日本を代表する写真家の作品なども随時公開されています。
(参考)※周辺にも彫刻作品などを配置し、「県美の森」として親しまれています。こちら日本の道100選にも選ばれているそうです。
〇山口県県立美術館_周辺散策MAP
主なコレクション
香月泰男
・三隅町(現:長門市三隅)出身。東京美術学校(現:東京藝術大学)卒業。国画会を中心に活動。最初期は梅原龍三郎の影響を受けた作風であったが、徐々に透明な色調の独自の作風を確立。1943年(昭和18)に応召、シベリア抑留を経て1947年(昭和22)帰国。戦後、シベリア抑留体験をテーマに「シベリア・シリーズ」を発表し、1950年代末から炭と方解末を使った材質感あるモノクロームの画面と、深い人間性の洞察をふまえた制作で著名になる。1974年(昭和49)3月8日没。62歳。
雪舟等楊
・備中(岡山)出身。京都・相国寺で水墨画を学ぶ。1464年(寛正5)以前に山口に来て、大内氏のもとで活動。1467年(応仁1)に入明。明画の新しい手法に触れ、帰国。帰国後は、晩年まで山口を拠点に活動。美濃や丹後など各地に旅して制作。中国宋元時代の画家に倣いながら構築的な山水画で独自の境地を拓きました。
→郷土の岡山県立美術館にも収蔵されていましたね。(公式サイトからの切り抜きに徹しているため画像小さくてすいません…)
完全に余談ですが、この雪舟さん、大内氏のもとに入るまで「雪舟等楊」ではなく「拙宗等揚」と名のっていたといわれています。山口県内で楚石梵琦(そせきぼんき)という元時代の中国の高僧が書いた「雪舟」という墨跡を手に入れ、これをきっかけに「拙宗」から「雪舟」へと改号したそうです。中国との交流が盛んだった山口だからこその出合いで、京都から転居していなければ、「雪舟」という名前自体が生まれていなかったのではないかとも言われています。
(参考)
・情報サイトWarakuweb 「雪舟とは何者ゾ?水墨画のスーパースター、その人生と代表作を徹底解説」(https://intojapanwaraku.com/art/7426/#:~:text=%E5%B1%B1%E5%8F%A3%E3%81%A7%E3%81%AF%E3%80%81%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E5%9C%B0%E6%96%B9%E3%81%AE,%E3%81%A8%E6%94%B9%E5%8F%B7%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%97%E3%81%9F%E3%80%82)
やまぐちバーチャルアートミュージアム
・そんな山口県、コレクションもさながら、伝統ある館なので新しい取組みはないだろうなと思いきや、コロナ禍で「VR技術」を使った最先端の取組みをやっていました。(やまぐちバーチャルアートミュージアム:https://vam-yamaguchi.com/)
なんとこちら、山口県立美術館と山口県立萩美術館・浦上記念館が収蔵する約200点の作品を一堂に集めたバーチャル展示室で、山口県内の観光スポットも360度見渡せるVR観光旅行が楽しめるサイトです。ぜひ皆さんも、異次元空間の世界を体感してみてください!
〇やまぐち美術館ステーション:https://vam-yamaguchi.com/museum/
〇やまぐち観光ステーション :https://vam-yamaguchi.com/sightseeing/
(マウス)
コメント