こんにちは。富山県にも私自身訪れていて失念していた美術館がありました。北陸電力㈱の旧黒部川第二発電所をリノベーションした施設で1995年にオープンしました。今から30年近く前ですから、まだまだ現代アートが今ほど広まっていなかった時代、例えば直島の現代アート活動が「ベネッセアートサイト」と改名し、本格的に活動を開始するのが2004年頃ですから、ずいぶんとアートに造詣の深い電力会社役員と地元有志が結びついたものだなと感じます。そんな富山県が誇る現代アートの森、ご紹介です。
このブログで紹介する美術館
入善町 下山芸術の森 発電所美術館
・開館:1995年
・美術館内・外観(以下画像は美術館HP、県・町観光協会より転載)
→内観写真の左の壁から洞窟のような直径3メートルの導水管が出ており個人的にはこの管が印象的でした。
・場所
下山芸術の森 発電所美術館 – Google マップ
水力発電所をリノベーションした現代アートの出会いの場
・北アルプスを背景に広がる黒部川扇状地の田園風景の中にある下山芸術の森。その施設の中心にある元は水力発電所「旧黒部川第二発電所」。建設は1926年(大正15年)までさかのぼり、取り壊される予定だったものを北陸電力株式会社より譲り受け、美術館としてリノベーションしたものです。
自然環境と調和し、長い歳月を経てきた歴史ある建物は、後世に残すべき貴重な文化遺産と認められ、1996年12月に国の「登録有形文化財」に登録。天井高は約10メートルもあり、見上げるとむき出しの鉄骨のトラスが、工場のような様相を醸し出しています。1995年4月にオープンして以来、全国でも珍しい発電所美術館と新しい現代アートの出会いの場として多くの人に注目されてきました。大空間を活かした、ここでしか見ることの出来ない空間造形の独自企画展を中心に企画展を開催しているそうです。
館内には3機あった発電機の内1機がそのままの状態で残され、撤去された2機の発電機の跡には、洞窟のような直径3メートルの導水管が、壁面にぽっかりと口を開けています。赤さびた質感もそのままに、かつて勢いよく流れていた水流を思い起こさせてくれ、黒部川の豊富な水量を利用し、低落差(23メートル)の河岸段丘を使った平地にある全国でも珍しい発電所で当時の面影をのこしています。
→発電所美術館は常設展示はなく(といってもこの館内の面影が建物も含め常設展示のようなものですが)、年に三回程度現代アートの企画展示をおこなっています。企画展示内容は以下の入善町のホームページから閲覧することが可能です。
〇下山芸術の森 発電所美術館 企画展示予定:https://www.town.nyuzen.toyama.jp/gyosei/soshiki/bijutsukan/4849.html
少し富山市内からは離れた場所にありますが、珍しい建造物とそれをいかしたユニークな企画展示がウリの美術館です。ぜひ皆さんも足を運んでみて下さい。
↑こんなイメージ
※上から、情報サイト「アートスケープ」https://artscape.jp/report/curator/10167414_1634.html、
「北陸・新設観光ナビ」https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS0000003390、https://www.hokurikushinkansen-navi.jp/pc/news/article.php?id=NEWS000002043から転載
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