「自然と人間」をテーマに、日本美術に影響を受けたフランス人彫刻家の作品を有する2館目の公立美術館 群馬県立館林美術館

アートな場所

群馬県、最後は県を代表する公立美術館2館のご紹介です。
何となく、群馬県、コレクター含めアートとはそれまで関わりのなかった人が美術館を通してアートに関わることができる、そんな機会が多い県のような気がしています。では早速。こちら県東部に位置する、県立としては2館目の美術館です。

このブログで紹介する美術館

群馬県立館林美術館

・開館:2001年
・美術館外観(以下画像は美術館HP、県観光協会HPより転載)

・場所
群馬県立館林美術館 – Google マップ
→前橋市や高崎市が位置する県西部に対し、県東部エリアの美術館への利便性を上げるためここに立地したようですね。

「自然と人間」をテーマに、日本美術に影響を受けたフランス人彫刻家の作品を有する2館目の公立美術館

・群馬県館林市、多々良沼の北東に位置。冬には白鳥の飛来する多々良沼周辺の自然豊かな土地で、美術館の活動テーマは「自然と人間の関わり」。そのため、美術館建設は、多々良沼公園の整備とともに進められたそうです。美術館の建築は7.5haの敷地全体のランドスケープデザインと一体的に構想され、「水面に浮かび上がる島」がイメージされています。

コレクションのフランソワ・ポンポンなど、彫刻を中心に展示するスペースを持ち、その展示室は「巨大な木の葉のハッパの陰に動物たちが憩う姿」を想像したそうです。また、建物の周辺は広い芝生や彫刻作品が設置された「彫刻の小径」という散策路があり、展覧会以外の楽しめる要素が多いのも特徴です。

主なコレクション

<フランソワ・ポンポン>
  
→シロクマ、、かわいいですね(笑

フランソワ・ポンポンとは

フランソワ・ポンポンの作品、なんか海外の彫刻にしては日本的というか海外によくある過度に装飾されたそれとは一線を画す作風ですよね。マツダでいう引き算の美学(車興味ない人すいません!)のような。そんなポンポン(名前も可愛い)、どんな人なのか美術館HPに解説文がありましたので引用しておきます。
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・フランソワ・ポンポン(François POMPON)とは…1855年、フランス中部、ブルゴーニュ地方の町ソーリューに生まれ、20歳でパリに出るとさまざまな彫刻家の工房で働きます。 ロダンの工房では、大理石の下彫り職人として技量を高く評価され、人物像の制作に携わり、自身も『レ・ミゼラブル』の物語に取材した《コゼット》に代表されるロマン主義的な人間像を発表しています。

しかし、1895年から彫刻家サン=マルソーの助手をつとめると、彼が土地を所有していたノルマンディーの田舎で多くの時間を過ごし、1906年からは動物をモチーフとして作品を作るようになります。 パリにいる間も動物園に通って動物の観察を続けました。 そして野外で逆光に照らされた動物の輪郭線の美しさを発見した経験や、古代エジプトの平面的で単純化された浮彫彫刻、日本美術の影響などから、 細部を省略し形態を単純化した流麗なシルエットによる彫刻を生み出します。

1922年、実物大の彫刻《シロクマ》をサロン・ドートンヌで発表すると、大きな注目を集め、67歳にして、革新的な動物彫刻家として広く認められるに至りました。1933年に没するまでの生涯の間に、約170種の動物彫刻、70点弱の人物彫刻を生み出しました。
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→更に詳しく見たい方は、以下の京都京セラ美術館で開催された回顧展のときのブログが分かりやすかったですので掲載しておきます。
・フランソワ・ポンポン展~動物を愛した彫刻家~
https://www.kyotodeasobo.com/art/report/pompon-report.html

…そんなフランソワ・ポンポンの作品を収蔵する館林市、近隣の町などから労働人口流入があり館林都市圏を形成しているようですね。群馬県の平成の大合併以前からあった市として唯一市町村合併を行わなかった市だとの事。令和の時代もそんな館林魂が市民に根付いているのかもしれませんね。私も一度足を運んでみたい場所です。

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