今週のPickUp!展覧会(会期:8月末まで)

東京都

○特別展 大成建設コレクション もうひとりのル・コルビュジエ ~絵画をめぐって~
大倉集古館 会期:8/12(月・振)まで

<概要>
・まもなく没後60年を迎える建築家ル・コルビュジエは、20世紀を代表する建築家として知られていますが、同時に数多くの美術作品を残したアーティストでもあります。本展では、世界有数の点数を有する大成建設のル・コルビュジエ・コレクションの中から、美術作家としての業績をご紹介、彼の素描やパピエ・コレがまとまって公開されるのはおよそ30年ぶりとなります。

○長坂有希 : Living with Otherness  @モエレ沼公園 会期:8/25(日)まで

<概要>
・広島・香港を拠点として活躍するアーティスト長坂有希の個展「Living with Otherness」。 本展では長坂が2020年より調査を続けている北海道の生態系をテーマとした新作を発表します。

 特有の地質的、気象的要素と多種の生物が密接に絡まり合い、共存・共生することで織りなされる北海道の生態系。長坂は調査をするなかで出会ったミズナラの巨木や、アカエゾマツ、火山、湖とメム、風と霧といった、この土地を形成しているシンボリックな要素に接近し、観察し、想像を通してそれらの持つ世界観を自身の中に宿し、それを作品世界へと反映させていきます。人間ではないものたちによる群像劇である本作品は、複数の映像、サウンド、声のインスタレーションで構成されます。目と耳と肌、そしてそのあわいのなかで、言葉を超えた物語が立ち現れます。

 私たちは同時代を生きる他者やその他の存在との間にある差異を感じながらも、彼ら・それらが持つ時間の尺度や世界観について、どこまで想像をひろげることができるでしょうか。私たちが自然や世界との新たな繋がりを築く、またはすでにある繋がりに気付く、はじまりの一歩となることを願って本展を開催いたします。

○ICC キッズ・プログラム 2024キミ( ).コード( ).セカイ( )
NTTインターコミュニケーション・センター[ICC] 会期:8/25(日)まで

<概要>
・2020年度より小学校でのプログラミング教育が必修化され,「論理的思考力や創造性,問題解決能力等の育成」をねらいとし,その円滑な実施のためにさまざまな試みがなされています。

 2024年度のICC キッズ・プログラムでは,こうしたプログラミング教育導入の趨勢に鑑み,メディア・アート作品をプログラミング的な要素(規則性,ランダム性,自律性,数学)からとらえ,感覚的にだけではなく,論理的思考にもつながる「モノゴト」のとらえ方で作品を鑑賞・体験できる場を創ります.物事を論理的に分析・分解し段階的にとらえるプログラミング的思考は,複雑化する現代社会において問題や課題に直面したときに解決策を見つけ出すスキルを育みます。

 展覧会タイトルの「キミ( ).コード( ).セカイ( )」に入っている括弧とピリオドは,プログラミング言語の構文に倣ったものです.タイトルに含まれる「キミ」「コード」「セカイ」というワードは,それぞれが展覧会のテーマに深く関わっています.これらの単語がどのように相互作用するのかを定義できるまとまりで,その内容を書き換えることが可能です.ピリオドは,それぞれがチェーンのようにつながった状態を意味し,「キミ(と)コード(と)セカイ」や「キミ(が)コード(でみる)セカイ」,「キミ(が)コード(で作りかえる)セカイ」など,多様な意味づけが可能です. 人,社会,情報といったいろいろな「モノゴト」の関係性が絡み合って複雑になっている世界,「ワタシだけのセカイ」ではなく「キミがいるセカイ」で,モノゴトに対して体系的にとらえることを「コード(する)」とし,アートに触れてみることを試みます。

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