笑いと色彩をつなぐ自由の劔ー面白くなければアートじゃない!

アートな人

こんにちは、マウスです。
もはや私のブログになりきっている感がある今日この頃ですが大丈夫でしょうか。

Twitter社をイーロン・マスク氏が買収したそうですね。
個人的にはイーロン・マスクよりも、種田山頭火あたりにやってもらいたかったです。
ちなみに山頭火といったら個人的に以下の2句が好きです。

・「今日の道の たんぽぽ咲いた」
・「酔うて こほろぎと 寝ていたよ」


…で?

って思った人が大多数だと思います。(私も最初はそう)

こんな超主観的な内容を、575とか俳句ルールを完全無視して自由に詠んだ詩人ですから、山頭火が現代においてTwitterやっていたら(ついでにCEOとして君臨したら)どんだけ面白いことになるだろうなーと妄想していたマウスです。

たぶんそんな山頭火も今の時代にいたら好きなアーティストに挙げるだろうなーと思う方を、今日は肩の力を抜いてゆるーく書いていきたいと思います。
※実は他の内容のブログを書く予定で、家にある図録の整理をしていたところ、この方の展覧会図録が出てきて、「あ、これ面白いかも」と思い書くに至った次第です。

ということで、まずは少し彼の作品の一端を眺めてみて下さい。(作品は全て彼の展覧会のHPから抜粋しています。)

タイトル:窓(2015年)

タイトル:Mt.FUJI(1996年)

タイトル:感謝(2013年)

タイトル:お手月 REACH OUT(2008年)

タイトル:宇宙の遊園地(2000年)

 

いかがでしょう。
ずいぶんと自由な絵を描く人だなあと感じた方も多いと思います。
それもそのはず、この方、30歳を超えてから(32歳から)絵を本格的に描き始めています。

私が知る限りゴッホ(27歳)、ゴーギャン(35歳)と年齢を重ねてから本格的に絵をはじめた偉人は知っていますが、この方齢60歳で、いまだに数多くの才能を発揮しており、必ずしも画業に専念している訳ではありません。(と言ったら語弊がありますが、少なくとも「絵にだけ」集中する時間は限られているのではないかと思います)

…あ、そういえば、アンリ・ルソーは35歳から絵をはじめ、税関と兼業しながら、絵に専念したのは50歳頃です。それでも50歳ですから…この方のピークはもしかしたらまだ後なのかもしれません。

・・・と随分もったいぶりましたが、この絵の作者は

木梨憲武さんです!

もはや説明不要のお笑いコンビ「とんねるず」のメンバーの1人ですね。
著名人で画業に励まれている方は、片岡鶴太郎さんや工藤静香さんなど何人かいらっしゃいますが、この木梨さんの絵が他と異なるのは、(失礼ですが)明らかに年齢と見合わない自由な発想力と子供のような明るく前向きな画風です。

思い起こせば、確かに著名なアーティストの殆どが若い時分から美術の英才教育を施されて大成している中、ゴッホやゴーギャン、ルソーなど、遅くまで美術教育を一切受けてこなかった(受けられなかった)アーティストの一部は、逆にその専門性が邪魔しないが故に、まっさらで斬新な発想力で時代を切り開く偉大なアート作品を残しました。

私も木梨さんの絵を見ながらまさに「ほんもの」を感じるところがあり、失礼ながら著名人の展覧会なんてあんまり行かない自分ですが、唯一直接足を運んで、図録を購入したのでした。

木梨さんの絵を見ていると「美術っていつ始めてもいいんだなー」と当たり前のことをあらためて考えさせられます。てか、そもそも木梨さんって自転車屋さんの息子で、帝京高校サッカー部出身、元祖サッカー芸人ですからね。全然アートと関連がない生活を32歳までしていた訳です。

また同時に「芸人なんて絵画はわからない」という(私も含め)世間一般のイメージを良い意味で打ち壊してくれました。(そういう点では私は著名人アーティストに対する反面教師の代表例な訳です)

そんな木梨さん、ニューヨークで個展を開催した時にこんなコメントを残しています。

・アメリカは自分がどんな存在なのか積極的にアピールできてないとダメな国だと周囲からも言われる。それも解るが、僕は直感を大切にしたい。初めて観ていただいた時にどう感じてもらうかのゲームにしようかなあと思っています。

また、Yahoo!JAPANのインタビューに対して印象的なコメントも残しています。

・(不自由と聞いて思い浮かぶことは何ですか?との問いに対し)不自由もおもしろがる。

・(これまでに壁にぶつかったなと思ったことはあるかとの問いに対し)ないです。「壁」って誰が決めてるかわかんないんだけど、「壁」っていう発想がそもそもない。

・みんな完璧な人なんて俺も含めて誰もいないんでね、わかったつもりがわかっていなかったり、点ではわかっているんだけど裏側ではまったくわかっていなかったり‥今わかった点が何個あるかが結構好きで‥人のことはわかるんだけど、自分のことだけは一番わかんないみたいな、でも近い人が自分のことを言ってくれるみたいなのが図式としては一番いいような気がする。

そんな木梨さんの発想力の源や考え方の一端については私も参考にした以下のYoutube動画をご覧いただくと、アート作品も更に面白くなるかもしれません。(20分過ぎから木梨さんのアートに関する話が出てきます)
https://www.youtube.com/watch?v=hLK-9YuXnBc

あらためて、アートってはじめる年齢は関係ないし、表現も自由だし、別に美術大学を出ていなくても誰が描いてもいいわけです。(繰り返し当たり前のことを言いますが‥)

ただ、皆さんが木梨さんの絵を見て感心すればするほど、この世界はこのような当たり前のことが当たり前になっていない世の中であるということも際立ちます。
(そして私がこの木梨憲武という芸人がアートをやっているという目新しさをブログの題材にしていることもまたその当たり前や常識を逆手にとって投稿しているわけです)

何が正解で何が不正解か…そんなよく分からない現代の混沌とした課題を木梨さんの自由な色面を見ていると炙り出されるような気がします。

…なんか最後めっちゃ肩の力入っていたような気がしましたが、それは見なかったことにしていただき今回はここまで。そもそも野見山暁治さんからの木梨憲武ってどうなのって意見も出てきそうですが、次は「アートな人」から少し離れて、全国の美術館の立地や建築なんかについて語っていきたいと考えています。

引き続き、本ブログ「絵本と、アートと。」をよろしくお願いします!(絵本要素めちゃ薄れてないか‥)

(マウス)

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